九月一日、つばらつばらに十周年

つばらつばらに、十周年

なんということでしょう。
二〇一二年九月一日、つばらつばらはオンギャアとこの世に小さな息を吐き出し、小さなお店というお家を建てました。
そこに集まる、さまざまな人たち。
そのおかげで飽きずにあっという間に十年が経っていました。

本部なかのが、ママは今どんな気持ちでいるだろう、と書いてくれていました。
ママは今、もう十年か、という思いと、まだ十年?という複雑な思いでいます。
ぼんやりしている暇もなく、歳をとりました。
オープン当初から来てくださっているお客さんとは、同じように十歳、歳を重ねたことになります、ビフォーアフターの写真を見比べて、笑い合いたい気持ちです。

お店に関わらず、
何かをやり続けるということは、何かが積み重なってこうして歴史ができていき、
自分が歳を重ねるだけ、生きてきた甲斐があるなと思います。
多くの人が経験する結婚、出産という物語を持たなかったからかもしれません。
その分、お店にかけた情熱と時間は人一倍あると思っています。
つばらに通ってくれた常連さんたち、
三年前に抱えたスタッフは、わたしには家族。
お店はひとりでできなかった。
お客さんが来てくれて、今はスタッフがいてくれて、みんなのおかげで私がお店を続けられていること、それが十年間続けられた結果だな、と思っています。
ありきたりだけど、やっぱり感謝の言葉しかでてこないのです。
本当にありがとうございます。

さて。
ひっそりと十年をやり過ごすつもりだったけれど、また本を書いてみてはどうですか?というひと言につられ、懲りずに十周年記念本を書きました。長年のお客さまは五周年記念本を覚えていてくださってるでしょうか。
今となっては幻の五周年記念本。
今回はその続きのような、つばら十年の歩みと、お店で起きたさまざまな事件簿などを赤裸々に書いています。本部の黒板の歴史もちらほら登場。そして目玉はスタッフによる喫茶店コラム。
みんなに半ば強制的に書いてもらった喫茶店の思い出話は、読んでいてなんだか、目頭が熱くなりました。。笑
みんなありがとう、喫茶店に歴史あり。
立派ではないけれど、素人が一生懸命書いた作文を一冊の本にまとめました。

ということで、長らくのご挨拶になりましたが、つばらつばら十歳!
この先もゆっくりと歩みを進めていくつもりです。
この先も、誰かの街の灯りでありますように。
十一年目もどうぞよろしくお願いします。

喫茶つばらつばら店主 出村 舞

つばらつばら十周年記念本
「つばらつばらにもの想う」六六〇円
各店頭にて、お求めいただけます。
興味のある奇特な方、遠方の方、ご発送いたします、ご一報ください。
(本・ドリップパック・送料込み千円)

追伸
わたしの拙い文章を素敵に一冊の本としてデザインしてくださったのuna cacitaみやちさん、ありがとうございました。
一冊目は本部カラー、二冊目はクラシックカラーで、はっと目をひく美しさ…
沢山のアイディアをいただきました。
本当にありがとう〜!