六月十五日

午後七時
夕暮れの空がまだあかるい

こんなにも夕暮れ時の空がきれいだということ、しばらく味わっていなかった。
山の稜線が美しくて、胸が竦む。
久しぶりにせつない、という気持ちになる。

緊急事態宣言がでて、いろいろなことがストップして、焦りや歯痒さもあるけれど、どこかほっとしてひとやすみしている私がいる。
お店をはじめてからいつもいつも忙しなく、止まることができずに、気持ちもからだも休まる日はなかった。
はっきり言ってこの休みは、私の大型連休のようだ。

やすみに入ったとたんにからだにガタがきていることを実感したので、おそらく正しいからだの悲鳴だと受け入れた。
人生初のマッサージにも行ってみた。
ゴットハンドにもみもみされて、
自分自身のケアとはこういうことなんですね、と贅沢満喫。

頭の中までもみもみされたかったけれど、思いめぐらすことばかりで、頭や心の休憩は難しい。
けれど夕暮れがせつない、という気持ちを思い出しただけでも本当に良かった。
本を読むこと、森に行くこと、公園を散歩すること、好きなことができるしあわせ。

毎日がずーっとこんなだったら良いのになーと思ったのはほんの一週間で、
やっぱりお店にいないと落ちつかない。
しばらく会えないお客さんたち、
友達じゃないから連絡もできないし、
かといって友達も全然いないし、
お店がなけりゃ私はなんなんだろうと思う。
大部分は、お店がわたしなんだろう。

ひとり時間も満喫したので、
そろそろお店にかえりたい。